はっきり言われると、心が軽くなった。

学校は歴史が古いせいか、教師も年老いた人が多かった。

タカシナも若くはないが、生徒達の間では評判が良かった。

クールな雰囲気と、分かりやすい授業内容で人気があったのだ。

コンピュータ部も彼が設立してくれた。

ナツキはそれほどコンピュータに興味はなかったが、HP作りには興味があって入部した。

立派なサイトもできて、楽しくやっていたはずだが…。

暗い考えに入っている中、突然タカシナから声をかけられた。

「なぁ、お前は死体をどう思う?」

「えっ…?」

タカシナは前を真っ直ぐに見つめたまま、続ける。

「美しいモノだと思うか?」

ナツキは膝に置いた両手を握り締め、唇を噛んだ。

「ボク…は、正直分かりません。ボクは確かにキレイなモノは好きですけど、それは風景とかお花とか、友達の笑顔とかですから…」

「…そうだな。お前はそう言うと思ったよ。悪い。今の言葉は忘れてくれ」

「はい…」