美しいモノを撮りましょう

「う~。分かったよぉ」

ナツキはパソコンに向き直り、投稿されている写真をチェックした。

だが当然のことながら、死体の写真などない。

「とりあえず、投稿を一時ストップさせるってのはどう? メンテナンスって言う理由で、HPを一時閉鎖するっていうのは?」

「そうね。ナツキの言う通りにしましょう。そうすればちょっとは落ち着くでしょうから」

HPのメンテナンスは今までもあった。

例え閉鎖の本当の理由を気付かれても、今はそれしか状況を落ち着かせる方法はない。

部員達はすぐさま動き、サイトは閉鎖した。

「あ~あ。予想はしていたけど、本当にこういうことがあるとヘコむわぁ」

「だね。まあすぐに落ち着くと思うから、それまでにシステムを変えようよ」

ナツキが弱々しく微笑むと、部員達も笑みを浮かべる。

「そうだね。落ち込んでいるヒマはないわ」

「もう二度とあんな写真が投稿されないようにしないとね。ナツキ」

「うん!」

ナツキは動揺する気持ちを抑え、笑って見せた。