そのあと解散にした。


結局俺がみんなに言いたかった


”ありがとう”


は言えなかった。



ここまで頑張ってくれたみんなに



感謝の気持ちを伝えることができなかった。



また、いつか機会があったら伝えよう。



俺はそう心に決めて駐車場へ足を進めた。






『………鍵ないし。』



車の前まで来て鍵がないことに気がついた俺。



すっげぇおっちょこちょいだな…。


そう思いながら球場まで走る。



夏希……??



お前はどうしてそんなに頑張ったんだ?



どうして俺に話してくれなかった??



お前の代わりにはなれないけど、


力にはなれたかもしれないだろ??







…………夏希。