『えーっと新しい英語の先生が決まりました。』
毎朝ある職員会議で教頭が発表した。
『早いですよね………』
俺の隣に座っている中村先生が囁く。
確かに早いよな。
中澤先生が辞めてまだ10日くらいしか経っていない。
なのにもう決まるなんて。
『こちらが赴任された島 大(シマ ダイ)先生です。』
『ただいま紹介していただいた島 大です。
至らない所があると思いますが、
一生懸命頑張るのでよろしくお願いします。』
と、言って島先生は頭を下げた。
『島大っておもしろい名前ですよね。』
また囁く中村。
もうなんかコイツに先生を付けるのはもったいない。
『お前、さっきからうるさい』
と、俺は呟いた。
『で、島先生にはこの学校のことをよく知ってもらうために
桐島先生のクラスの副担任になってもらいます。』
……………ん??
何おっしゃっているのかよく分からないんですが?
教頭先生。
『桐島先生?よろしいですか??』
よろしいですかって断れるワケないですよ…
『………分かりました。』
渋々了承。
『今日の連絡事項はこれだけです。
では、今日も1日頑張りましょう』
教頭先生の一言で解散。
『中村ぁ~、なんで俺のクラスなの??』
俺は机にうなだれる。
『いいじゃん別に。
島先生、いい人っぽいしさっ
桐島、頑張れよ』
いつのまにか”先生”が取れ、
お互いに敬語ではなくなった。
まっ向こうも気にしてないみたいだからいいけど。