スースーと、規則正しい寝息をたてて寝ている達也。達也の普段あまりみせない無防備の寝顔に馬鹿な私は、キュンとする。

辺りは、まだ薄暗く朝日は、まだ昇っていない。

私の手は、無意識のうちに達也の頭を撫でていた。

「綺麗な寝顔………。」

いつかは、この寝顔も私じゃない他の誰かのものになる……。
だって、私達は、所詮セフレなのだから。
だから私は、達也の寝顔を焼き付けるかのようにずっと寝顔を見つめた。

「あんま、見ないで」

いきなり開いた目に驚いていると、腕を引っ張られ達也の胸へと納められた。
厚い胸板が私をドキドキさせる。
暖かい胸が私を死ぬほどドキドキさせる。

知らないでしょ…?
君には、なんてことない動作にでも私は、死ぬほどドキドキすること。
けどね……、知らなくていいよ。
知ったらきっと……


きっと………

きっと君を、困らせてしまうから……。

けどね、
けど……、少しでいいからまだ君を好きでいていいですか……?