「やっべー!!超目腫れてるー!!」


今日もまた遅刻ぎみの私は洗面所で大声をあげた。

昨日は泣きまくったから、そりゃ腫れるよね・・・。



でも、泣いたのなんて何年ぶりだったんだろう。


お父さんが変わっちゃった時、私は泣かなかった。
どんなに妹たちが泣いてても、私は泣かなかった。

私は長女だし、なにより大切な家族を守りたかった。


もちろんお父さんも家族だけど、その時は本当に・・・私たちは殺されると思った。


お父さんの事まで考える余裕はなかった。




そんな私があいつの前で素直に泣けたのは・・・何で?

きっと変な魔法でもかけられたんだな。あいつに。

本当にあいつといると調子狂っちゃう。





・・・ムカつく。