「きーまり!」 藤田くんはナビをどっかに 勝手に設定して 上機嫌で車を走らせた。 「どこ行くんですか?」 内緒! ナビの画面を切り替えて 楽しそうに答える。 方向音痴のあたしは もうすでに道が分からない。 ただ、帰り道じゃない。 それだけは確か。