ギンガムチェックの檻の中。
君の夢を見た。
あの日の夢を見た。
夕暮れ、飴玉、約束、君の笑顔。
あの日から随分経った。
それでも夢から覚めたら優しい少年はいなくて、それならいっそのこと夢など見なければいいのに。
いっそのこと蝶になって君の元に飛んでゆけたらよいのに。
嗚呼、無理だった。
ギンガムチェックの檻の中。
私は此処から出られないんだった。
出ちゃいけないんだった。
「亜桃。」
ほら、あの人が来た。
あの人の声は冷たいテナー。
「お兄ちゃん。」
「良い子にしてたかい?」
嗚呼、私は誰を待ってたんだっけ?
君の夢を見た。
あの日の夢を見た。
夕暮れ、飴玉、約束、君の笑顔。
あの日から随分経った。
それでも夢から覚めたら優しい少年はいなくて、それならいっそのこと夢など見なければいいのに。
いっそのこと蝶になって君の元に飛んでゆけたらよいのに。
嗚呼、無理だった。
ギンガムチェックの檻の中。
私は此処から出られないんだった。
出ちゃいけないんだった。
「亜桃。」
ほら、あの人が来た。
あの人の声は冷たいテナー。
「お兄ちゃん。」
「良い子にしてたかい?」
嗚呼、私は誰を待ってたんだっけ?