『架之叶姉ちゃん?どうしたの……?』 愛架が不安そうにこちらを見る。 『ううん。大丈夫だからね。』 本当は大丈夫なんかじゃない。 でも、愛架はアタシの病気を知らないから。 『架之叶お嬢さま、車イスに乗っていただきます。失礼します。』 蓮はアタシを抱き上げて、車イスに乗せた。 『とりあえず、薬をお飲みになってから、処置を考えましょう。』 蓮は車イスを押しながら、アタシの部屋に向かった。