さくらさんは出ていく玲乃を見て、ニッコリ笑った。 『カノ姉ちゃん、今日学校でね……』 愛架は玲乃がいなくなった瞬間、流れるように喋りだした。 でも、やっぱり8歳の子供だな。 玲乃の前では大人ぶった態度だけど、今こうして話していると、甘えてくる。 『愛架お嬢さま、こぼしすぎです。』 愛架の世話係のメイド、麻里さんは呆れて苦笑いしていた。 『麻里さんはいーの。アタシはカノ姉ちゃんと話してるのっ!』 愛架は必死にそう言っている。