『わかんねーよ。そこまで、仲良くねーし……』 ふと… 中庭の桜の木を思い出した。 『じゃ、いいや。』 女子はスッと俺に背を向けた。 『なぁ、CD、俺が返しとく。』 不思議に自然とその言葉が出た。 『マジ?ありがとーって、伝えといて。皆森、サンキュ。』 クラスの女子は振り返って、俺にCDを渡した。