―――……




「うっ……」




頭痛い…。




手で頭を押さえようとすると、体が動かなかった。




……?




ゆっくりと目を開ける。




「お、目覚めた?」




開けた瞬間、目の前に知らない男の人が顔を覗きこんできた。




「……!?」




「あ、悪ぃ悪ぃ。」




男の人は笑いながら離れた。




「あの…ここはどこ…?」



「ん、ここは俺の縄張り場?みたいなもん」




「はぁ…?」




よくわからない。




縄張り?




てゆーか、体起こしたいのに手が…!




縛られてる…。




「ちょっと不自由かもしれんが、我慢してくれ」




「あの…何で私ここにいて、手縛られてるんですか?」




「…黒木愁を誘き出すためだよ」




「…先輩を?」




「そっ。
あんたで黒木愁が釣れるって聞いたからな」




「え、誰に…」




「私よ」




「…早瀬…先輩…!?」




男の人の後ろの影から制服を来た女の人が出てきた。



よく見てみるとそこにいたのは早瀬先輩だった…。