「…―というわけで、終わります」
「起立、礼」
朝のHRが終わり、みんなざわざわと次の移動教室の準備をしてする。
「実梨、行こう」
「うん、けど私トイレに行ってからいくから、先に行ってて」
「了解」
誘ってくれた女の子は他の子と先に行って私は1人、トイレに向かった。
「…よし、急ご…」
用をすませて、ドアを引いて出ようとした時、外から賑やかな笑い声がした。
「ねぇ、そこに入ってるんでしょ
桜井実梨さん?」
えっ!?
「私たち、あなたをキレイにしようと思って来たの」
「あ、そこから出ないでよ?」
「出たら殺しちゃうかも♪」
ドアの向こうから楽しそうに話しかけてくる女の子三人の声がした。
「ねぇ、もう初めちゃってもいいかな?」
「いいよ、いいよ!」
「やっちゃえ!」
…何をやるんだろう?
洗うってどういう…。
わけがわからなく、考えていると、いきなり上から水が流れてきた。
「ちょっ!
どういうこと!?」
「キャハハハ!
面白〜い!
やばっ、はまりそう!」
「ハハハハ!
ざまぁないわね!」
「ねぇ、私にもやらせてよ!」
外で大笑いしている女の子たち。
私は今一体何が起きているのかわからなかった。
服も髪もはいてるスリッパもぐしょぐしょ…。
何で私こんなことされてるの!?
多分私は外にいる女の子たちを知らない。
聞いたことない声だから。
そんな女の子たちに私は何かしたっけ?
こんなことをされる意味がわからない。
まさか…
疑うつもりはあまりないけど、これも早瀬先輩の…?
そう考えると、早瀬先輩が誰か女の子を使って私にこんなことをしてるってこと?
…もうこれ嫌がらせじゃなくて、イジメの範囲だよね…。
と思っていると、授業が始まるチャイムが鳴った。
「あ、やばっ!」
そう女の子が言って時、やっと水が止まり、バシャバシャと走って行く音が聞こえた。



