体育祭も始まり、白も赤もそれぞれ頑張っている。



「赤ー、行けー!」



「白、がんばれ〜!」



みんなの応援もすごい…。



今のところ、白も赤も点数は五分五分だ。



「ねぇ、次の応援合戦楽しみだね!」



「あれでしょ?
赤組は黒木先輩が団長なんでしょ!?」



「そうらしいよ!
やっぱ黒木先輩だよね〜」


この応援合戦は男女別れて練習するから、赤組の団長が先輩だなんて知らなかった…。



というか、赤組にいることさえさっき知った。




それと団長は投票された人ならば誰でもなれるらしいというこの学校のルール。



つまり、1年生でもなれるらしい。



変わったルールだ…。



「どんなのだろ…楽しみ〜!」



みんな先輩の妄想をしているのだろう。



目がうっとりしている…。



『次の種目は、全校生徒によります、応援合戦です。
まず最初は、白組チームからです。』



応援合戦が始まる放送がなる。



白組って、佳がいるところじゃん…。



見てあげよっかな…。



テントの影の中に座って、白組が登場するのを待つ。



「次実梨の彼氏の佳くんがでるんじゃない!?」



「実梨、応援してあげなきゃ〜」



「お、応援するのは恥ずかしいから…見ててあげる…」



女の子たちにちゃかされて、顔が熱くなる。