「 ・・・・強くなったな、葵 」 不安は消えない。 口を開けたら”怖い”と 言ってしまいそうになる。 手を離されたら逃げ出しそうになる。 体の震えは止まらないし、 止めようと思っても涙は溢れてくる。 強くなったんじゃない。 先輩が私を強く”した”んです。 「 ・・・・・そんなこと、ないですよ 」 返事をしながら、私はそう思っていた。