遠田愛華…。

名前を聞いた瞬間にぴんと来た。

小5の時、全国で私が負けた相手だ。

私は顔なんて覚えてなかったけど、名前はずっと心に刻まれたままだった。

そして…またその子と出会った。

運命のか偶然なのかはわからない。

愛華ちゃんに勝ちたくて、今まで以上に練習した。

その結果、私は東北No,1とまで言われるまで成長した。

…話は1年位前にさかのぼる。

私は1年生で部の3番手についていた。

それをよく思わなかった先輩達も当然いた。

 「超生意気。」

 「先生に媚びちゃって。」

 「調子のってるよね。」

そんなことを言われても私は動じなかった。

 「自分より実力のない相手は怖く
  ない。」