あと1ポイント。

相手が焦り始めているのがわかった。

心理戦とかそーゆーのは得意じゃない。

考えるより体で覚えるのがオレ。

でも、それだけじゃ足りないって思ったんだよね。

蓮にも言われたんだ。

もっと考えてみろって。

なんとなくわかった気がする。

 「チェンジサイド!」

先輩達がベンチに戻っていった。

先生からアドバイスを貰っている姿はやっぱ凛々しい。

 「ゲームカウント0-1!」

蓮の声が聞こえた。

0-1ってことは…先輩達のリードか…。

 「ありがとうございました!!!」

そろそろ一分か。

 「ゲームカウント0-1!」

もしかしたらオレには審判台がお似合いなのかもしれない。