「帰国が早まってね。
  連絡する暇もなかったからそのま
  ま来ちゃったの。」

 「帰って来てくれたのは嬉しいんだ
  けどさ…。
  鍵閉めて!マジで!
  オレ、メッチャ焦ったから!!」

そういう歩斗もなんだかんだ言ってすごく嬉しそうだ。

 「そういえば、愛華は?
  いつも3人一緒じゃん?
  どうしたの?」

 「あー、アイツは関東出場メンバー
  だから遠征行った。」

…オレはちょっとお邪魔かな。

家族団らんってのも久しぶりだと思うし。

 「じゃ、俺はそろそろ。」

 「ゆっくりしていけばいいのに。」

俺は何も言わずに首を横に振った。

 「また来るんで。
  その時にまた話聞かせてください。」

…帰れば俺には毎日母さんがいて父さんがいて兄貴がいて…。

これが普通。