「そうだよね。
  次あるんだから切り替えなきゃ…。」

日花梨先輩から喝入っちゃうよ。

 「…団体で関東行きたかったなぁ。」
 
このメンバーでの最後の団体戦。

と蓮は付け加えた。

 「引退なんてなければいいのに。」

叶わないとは知っていても…。

あたし達が失うものは大きい。

 「…学校見えてきた。」

電灯だけがポツポツと続く道はなんだか寂しげで。

月の明かりも今夜は弱かった。

 「おー…。
  着いたか。」

藤本先生が皆を起こしてまわる中、あたしはまだあの試合のミスを頭の中でリプレイしていた。

あの試合は…あたしにとって…