それじゃあ、という風に日花梨先輩はどこかに歩いていった。

 「…っ。」

人目につかないところに下を向いて歩き出した。

泣き腫らした目を誰にも見られたくなかった。

それが一番の理由だ。

 「あーあ…。」

…4-4。

相手が調子を上げてきた。

そこで流れが変わったんだ。

やっぱそこがポイントだったんだよね…?

 「…一人にしてよ。」

 「邪魔?」

…わかってるくせに。

歩斗…。

 「一人にしておけないっての。
  また悪い虫が寄り付く。」

 「何言ってんの…?」