「1-1!!」

愛華がサーブを打つ。

いつもよりもスピードを落としてコースをついてきた。

愛華がサーブと同時にネットにつく。

サービス&ボレー…。

愛華がこんなことしたのは初めてかもしれない。

やっぱり…。

 「よっしゃー!!」

…気づきはじめているんだ。

愛華の中で何かが変わっている。

愛華は確実に成長してるんだ。

 「…信じてる。」

 「…はい。」

いつもより静かなハイタッチをした。

空を仰ぐ。

なんでこんな言葉が出たのかは自分でもよくわからないけど…。

今は愛華を信じるしかない。

そんな気がした。