「でも、もうあのおばあさんには会えないよ。」 「え?どうして?」 「亡くなったんだ。何でも…先日の台風の日に大雨の中、ちょうどそこの君が立っている辺りで倒れていたそうだ。」 ――――…え? 大雨の中…おばあさんが……? 「家族の方は皆、ボケが始まっていたんだろう…って噂で聞いたけど…って君!」 私は駆け出した。