─光舞Side─ 『寝たのか…』 俺の肩に倒れながら、寝てしまった珠蘭。 俺の為に一緒に泣いてくれた女は初めてだ。 優しいんだな。 俺は着ていたブレザーを脱ぎ、珠蘭にかぶせた。 ん? まだ泣いてるし。 どんだけ涙もろいんだよ。 でも本当にいいやつ。 そばに居たい。 そう思えた。 恋愛には興味ない俺が、まさかあんな事言ったなんて馬鹿みたいだ。 “俺に惚れさせてやる” んな馬鹿な事出来るのか?