このときもお母さんは 『ごめんね』 ばかりだった。 それでも私は嬉しかった。 お母さんの 『ごめんね』は。 本当は 『ありがとう』 だということも知っていたから。 笑って『ありがとう』を言ってくれる方が、もっと嬉しいのにな。 中々言ってくれないんだ、この人は。 もったいぶっちゃってさ。