「龍太郎は冗談で言ったの。でもね…あたし、わかってたけど…」
冗談だとわかっていても好きな人から言われるのは辛かった…ということか。
「それって、たとえば私にちさが『きぃは私のお母さんの次に大事』って言われるのと同じくらいのダメージ?」
「…は?」
ちさは何を言ってるんだこいつ。って顔で私を見ている。
「いや!なんでもない」
だって、私にはわからないんだ、ちさの胸の痛みが。誰かに恋したことのない私には…
「でも大丈夫。泣いたらスッキリした!
あんなやつのためにいつまでも泣いてらんないからね!龍太郎には私が泣いたこと言わないでね!
…あ!そろそろ昼休み終わりじゃん。
教室にもどろう!きぃ。」
「うん」
私たちはトイレからでて教室に戻った。

