「じゃあな」


エンジン音を鳴らし環は帰っていく。


ガソリンの匂い。


波の音。



夕陽が街を照らし、



私の鼓動が少しだけはやくなった。




――――――………



「ただいま。」


だれもいない家に私の声がぽつんと落ちる。


「いつ帰ってくるんだっけ…」