「お前ら、何も考えてなかったのか?」 土方さんは呆れたように声をあげる。 「まぁ、そんなのどうでも良かったしな。」 「だよなぁ。」 二人は呑気に笑っている。 そ、そんなことがあるのね。 思わず苦笑する。 「いいか。俺らは“尽忠報国の誠”を掲げているんだ。」 尽忠報国―――じんちゅうほうこく。 「国に忠誠を尽くし、国のために力を尽くして国の恩に報いること。」 国の、ために。