一体、誰だろう?




屯所に女の人が出入りすることなんて滅多にない。





誰かの親族かな?




原田さんに連れてきたってことは、妹とか?





ううん、それにしては似てな過ぎる。






「・・・左之ちゃん、久しぶり。」





桃色の振り袖を着た彼女は、原田さんにぎゅっと抱きついた。




えええええ!?




か、彼女ですかっ!?





ううん、そんなはずは・・・。





だって、原田さんの表情は穏やかでない。




「何をしにきたんだよ、まさ。」




まさ。




原田さんは、切なさいっぱいにその名を呼んだ。




その瞬間、思考回路が繋がる。




そうだ、まささん、この人は──