妖怪のアイツと人間の私 ~夏空に想いを~



――――――…



「ねぇ、彩花ちゃんってさ…不気味だよね」


「えっ…?」


「うん。何にもない所で 人がいるなんて言うし…」


「何で?本当に居たんだよッ!!」



女の子達は顔を見合わせ私から離れていく。



どうして…?

私は嘘なんてついてないのに。

どうして私から離れていくの…?






「なんだい?この子は… 気持ち悪い子だねぇ」


「誰もいないのに喋りかけてるじゃないか」



大人達のひそひそ話は全て聞こえてしまっていた。


親戚やご近所さん。皆私を気持ち悪がり近寄らない。




私は知った。自分は気持ち悪いんだ…普通の人じゃないんだと。




だから一人でいる。周りの子達と遊ぶより一人で遊んだ方が楽しい。


一人だと幽霊さんと話してても誰も離れていかない。…一人だから。