「メアリーアンは結構うるさいお母さんになるわ。そう思うでしょう? ピーター」

「あぁ。反復練習の成果といったところだね」

「自分が繰り返し言われたことを言っているのね?」

 きっと同じ年の頃、私たちは似ていたのだわ。

パンに埋まったクランベリーを摘み取り、口にと運ぶ。広がる甘酸っぱさが、横から流れてくるピーターのパイプの臭いと、良い加減に混ざり合った。

太陽が向かい側の建物を越えて完全に顔を出し、眩し過ぎる光が食堂を満たす。

目を細め、シェリーは顔を綻ばせた。

夏なのだ、季節は。

「私、学校のあとリースにお茶に招かれているの。メアリーには昨日言っておいたはずだから、寄り道にはならないわよね」