コイツはいつも女の事しか頭にないんじゃないかと右京は思う。
「もうすぐ夏休みだってのにウリ坊焦らないわけ!?
しかも高校最後の夏休み！
その思い出にカノジョがいないなんて寂し過ぎる!!」
…うわっ、なんかスイッチ入ったな…。
目を輝かせて暴走しだした親友に思わず吹き出す。
「ﾌﾌ…仕方ないな…でも今日は稽古あるからダメ！…週末ならいいけど？」
伏せ目がちに微笑んで親友を見上げた。
みるみる真っ赤な顔になる様子に、マズいと思った時にはすでに手遅れ。
「うきょ～～!!
オレはお前を愛してるぞ～～!!」
「きめーーんだよ!!離せ!!」
突然虎太郎にガバッと抱き締められ、その腕を振り解くのに悪戦苦闘する。
そして、右京は帰る頃にはぐったりだった。
