今日は結局謝れずじまいで、 というより話すことすら許されない状況だった。 「ねえ真里? 牧となんかあったの?」 奈美が私の顔を覗き込んでくる。 「まぁちょっとね」 「ムリに話さなくていいから、 話せるようになったら話してね」 「ありがとう」 ここにきて、奈美と出会えて本当によかったと思う。 もう一度、心の中で奈美にありがとうと呟いた。