下り坂



―――放課後。


牧は学校の近くの小さな通りに愛夏に呼び出されていた。



「牧、あいつ大丈夫かなぁ…」


「まぁさすがに俺愛夏はやりすぎだと思うし、

許さなくてもいいんじゃないかな…」




茂みにかくれ、クラスの男子とこそこそと牧を見守る。



「あ、遅くなってごめんね!」



愛夏が牧に走って近づく。