キミとの距離






逆転した視界の隅に楽しそうに笑う

長谷川 雛乃の姿が見えた







「・・・・・・・・・なんで?裕介くん・・・・」






あたしの背中には床の冷たい感触

上には裕介くん





・・・・・・・・・どうして?どうして?

どうして裕介くんに押し倒されてるの?







「・・・・・・・このまま裕介にヤられて、

 ジュンの前に出れないくらいになればいいのよ」






今まで聞いたことないくらい悪魔の声に感じた

こんなの言うなんて人間じゃない

自分がジュンのこと好きだからって

あたしにこんなことするの?




・・・・・・・・・そんなの、信じられないよ







「・・・・・・・・・よかったじゃない

 少しの間でもジュンと一緒にいられて夢物語が見れて」



馬鹿にしたような笑いがあたしに降ってくる