「…真央?」 ワンテンポ遅れてやってきたぼさぼさの男が口にした名前───。 『…マオ……?』 その泣き顔に、見覚えがあった。 たしか───、公園に呼び出して写真整理を依頼してきたクライアント! 『お久しぶりです、真央さん。理由はともかく一緒に…』 「ちがうわ!」 俺の声は真央さんの声に掻き消された。 「わたしは…フェイクよ…」 「じゃあっ…やっぱり…」