便利屋




洋服をみる華おばあちゃんは、小さな女の子みたいだった。

女性って服みるとき、すっごく嬉しそうな顔をするんだよな…。

前に仕事で服選びを手伝ったときもそうだった。


「ヒロくーん!…これ、どうかしら?」


そう言って笑う華おばあちゃんが、なぜか奈央の笑顔と重なった。


「ヒロくん?どうかした?」


俺が口を閉ざしたせいか、いつの間にか俺の目の前まで来ていた華おばあちゃん。

そして、俺の顔をひょいっと覗き込んだ。


───…そう。
奈央がよくやっていたみたいに。