便利屋




まずは、ひとりの人間として。

人間として、華おばあちゃんには常に親切心を絶やさずにいたいんだ。


『じゃあ、早速行きましょうか。』


朗らかな笑顔に、いつも俺は助けてもらってる。

いつも買い物に付き合ってくれてありがとうって、華おばあちゃんは言うけれど…

俺が、買い物に付き合ってあげたくてしてる。



並んで歩けば、祖母を慕う孫に見えるだろう。

こんなことが、俺は嬉しい。


俺には、家族がないから。