奈央が、大切だから。
壊れてしまわないように──‥
「…真央、か?」
父さんの言葉に、少なくとも二人が息を飲んだ。
「…ああ。」
隆司さんの声は気のせいか、少し悲しげに響く。
「俺はてっきり上手くいってるもんだと…」
「上手くいってたわよ。」
割り込む菜々子さんの声により、父さんは驚いた顔をした。
もちろん、俺と奈央は話についていけないワケで───‥
と思っていたが、ついていけてないのは───俺だけだったみたいだ。
「…わたしが、悪いんです。」
絞り出した奈央の声は、悲しみに染まっている。
「わたしが、余計なことしたせいなのっ…」
涙が滲む彼女に、惑う俺はまだまだガキだ。
どうしていいか、わからない。
奈央─────‥?

