広々とした、どこかの一流ホテルのようなロータリー。
ロータリーを過ぎれば程なくして目の前にそびえ立つ、立派な作りの建物。
「…正確には……華さんのお家かな?」
「華…さん…?」
意味深な依頼人の言葉に、奈央の顔が困惑ぎみに歪んだ。
「華さんって…わたしのおばあちゃんのことですか…?」
眉が寄り、声が戸惑っている。
そんな奈央を一瞥した依頼人は、小さく、だけど優しく笑った。
「…そう、だね。」
何故か…俺は、この人に逆らうことができないと思った。
どうしてだ…?
俺の心が不安がる。
「じゃあ…いきましょうか?」
奈央の家であるとゆうのに、主導権を握り、前を歩き出したのは依頼人。
乗り込む際にお金を払っていたらしく、俺らを置いたタクシーは颯爽と走り去っていった。
「おかえりなさいませ、奈央お嬢様。」

