便利屋





『…!』



なんだなんだ…!?

なぜ、笑うんだ…?



「そんな深刻な…人生に絶望したみたいな顔をしないでくれよ。」



アブナくないのか…?



「大丈夫さ。仮にやばいものだとしても、私は君と一緒に運命を共にするさ。」



『運命を共に…?』



「そうさ、君だけに運ばせるワケじゃない。僕も一緒に運ぶんだ。」



にかっと笑う男性の、白い歯がきらりと光る。



「なんせ長い海外生活だったんだ…荷物が多くてね。ひとりで運ぶのは、…ちょっと気が引けたんだ。」



『…海外…生活。』



「小さなトランクひとつで渡ったんだが…この有り様だ。」




そう言うと男性は、両手を天に向かって広げた。


男性が押してきたカートには、大きめのトランクひとつに段ボールが数箱。



ひとりで運べなくはない量だが…俺はあまり気にしなかった。


便利屋の仕事って、こうゆうものだから。