便利屋




「こと…わる…の…?」



『うん。』



奈央は目をぱちくりさせている。


『だって…奈央にムショ通いさせんのやだもん。』



「む、むしょッ!?」



『入りたくねーし。真面目な人間だし、俺。』



警察の世話になるようなことは…絶対しない。



『大丈夫だよ。普通に考えて。…俺が警察に捕まるとでも?』



「そんなことさせない…!」



『…させないって…。つか俺はそんなことしねえっつの。』



普通に考えて。

俺はそんな悪い人間なんかにはならない。

当たり前だろ。



守りたいもの、できたんだから。