奈央の顔が綻んでゆく。 それと同じくして、俺の心にあったものも、雪が溶けるようにすうっと消えてなくなってゆく。 『心を、気持ちを広く魅せられるような人になるようにって…広人。』 「………広人…。」 奈央の少しかすれた声に、身体中の細胞が蠢きだった。 「きゃッ……広人…?」 俺は奈央の腕をつかんで無理やり立ち上がらせた。 『…もっかい呼んで。』 「…広人…?」 『…奈央、好きだ。』 気持ちとともに、奈央を腕のなかに閉じ込める。