華おばあちゃんは眉をさげ、悲しそうな顔になった。
「そう…秀人くんは、ヒロくんのお父さん。」
脳裏に笑顔が太陽みたいだった父の顔が浮かんだ。
「秀人くんも、菜々子も…あっさりと大人になってっちゃってね。でも…」
華おばあちゃんは、少しの間、言葉を詰まらせた。
「あれは…秀人くんが小学4年生のときだったかしら……はっちゃん…初音が、天国にいっちゃった。」
華おばあちゃんの頬に、涙が一筋伝った。
「初音は幼い頃から体があんまり強くなくてね…。2年…病床でがんばったけど…いっちゃった…。」
それは───‥、俺の知らない、俺の本当のおばあちゃんの話。
そして…記憶が薄れる父親の記憶と、物心ついたときにはもういなかった母親の話。

