便利屋




シュークリームをのせる皿を取ってくれば、奈央は無造作に置かれていた男性ファッション誌を眺めていた。


「んー…」


『…ふっ……なに?』


雑誌に視線を向けたまま声をもらす奈央を一瞥する。


「この服可愛いけど…」


『けど…?』


「…似合わない。」


『誰に?』


奈央は黙ったまま俺を見つめている。


『俺?』


奈央は、小さくうなずいた。


『ふーん…』


ちょっと苛立ったような声で俺は相づちをうっていた。


「あ、やっぱり…着てみれば似合っちゃう…かも?」


かも?って…、完全に疑問系になってるから。


『はあーっ…』


俺が苛立ったような声を出したのは、そんな似合わないって言われたことなんかであるはずがない。