「あ…あ…!」 俺は恐怖のあまり、言葉を失った。 「魔王様、あなたの大好きだった場所じゃないですか…。思い出してください」 俺が…!?俺が好きだった場所……!? 「魔王様、まだ思い出せないのですか?」 青年は赤色の瞳で俺を見つめる。 「俺は夢を見ているのか…?」 「いいえ、あなた様は夢を見ているのではありません」 「俺は…何者なんだ…?」