――また、我が家に嵐がやって来た。 「親父、母さん、今まで育てて来てくれてありがとう」 何の予兆もなく、それは突然に訪れた。 今夜は珍しく家族みんなが揃った夕食だった。 兄貴もいたけど、姉貴はすでに酔いつぶれかけてたし、席が離れてるから喧嘩もなくて。 そんな夕食の時の兄貴の一言。 そりゃみんな、ポカーンだよ。 酔いつぶれかけてた姉貴まで、目をぱちくりさせてる。 「直樹、まだ早いじゃないか」 「そうよ直樹くん。式は明日なんだし」 「いや、やっぱり今日言うべきかと思って」