〔短編〕冷たい彼




屋上まできて
先喋ったのは私だった。

「竜どぅしたの?」

「あのさ」

「愛って好きな人おる?」

「今はぉらんよかな」

そぉ言ったら急に竜が

「俺とまた付き合ってください」
と言われてびっくりした。


「やっぱり愛と別れてずっと後悔した」

「...」

「付き合っても一緒に帰らなくてごめんな」

「でも竜は…」

「ん?」

「女の子と一緒に仲良く帰ってたじゃん」

「っあそれは妹だよ…」

「っえ妹なんていたの?」

「あぁ」

「何だ…勘違いか」

「言ってなかった俺が悪いな…」
「それで返事は?」

「はい」

やっぱり私は竜がすき。


そして
竜がそっと抱き締めてくれた。


やっぱり竜はいい匂いがして
竜に抱き締められると落ち着くなぁと考えていた。