『ねぇ、美波。』 そう話しかけると、ん?と言って、美波が顔をあげた。 『どうした?』 美波はケータイをパチンと閉じながら、そう言った。 『最近、メイク濃くなってない?アザとか隠してるんじゃないかって…』 そう言うと美波は気まずそうな顔をした。 『これ。』 アタシはそう言って、シートを渡した。 美波は渋々受け取って、丁寧にメイクを落とし始めた。