オノマトペ

見た目がか弱そうだからと、無意識ながらも手を抜いてしまって。

それは彼女のプライドを傷つける行為だ。

けれどそれを責めることもなく、リディルはただ、思い切りぶつかって来いと態度で示してくれている。



深く息を吸い込んで、深呼吸。

相変わらず静かに拓斗を見つめる翡翠の瞳の少女は、少し疲れて見えた。

技を放つ前は呼吸さえも乱れていなかったのに、今は僅かに桜色の唇が開かれている。

顔色も良くない。色白だから尚更、赤みが消えてしまったのが分かる。

先ほどの技でかなりの体力を消耗したのだろう。そうまでして拓斗に手加減するなと教えてくれた。

拓斗はそれに応えなくてはならない。

未だ痺れの収まらない指に力を入れ、拳を作る。


「──行きますっ!」