「君が演奏家でなかったのは少し残念だけど、僕たちの友情は不滅だよ。僕たちは愛を司る者同士、固い絆で結ばれているのだからね」

キラーン、と和音の白い歯が光る。

アリスカ、ドラグノフを握り締めながら呆け顔。

「では、アディオス、アミーゴ!」

「ちょ、ちょっと和音っ……」


そんな変な仲間意識持たないで!


そうアリスカが叫ぼうとした瞬間。

和音がばたーんと倒れた。

……血の出しすぎだ。



(……こいつ馬鹿なの? ねえ、馬鹿なの?)


アリスカはそんなことを自問しつつ、和音を引きずって保健室まで歩いていった。












はい、馬鹿です。

間違いなく。